耳鼻咽喉科ほりクリニック

いびきの診断と治療

 まず、耳鼻咽喉科的な検査を行い、疾患の潜在がないか精査します。当院では、軽症のいびきに対しては、あいうべ体操を勧めたり、歯科口腔外科を紹介してマウスピース作成を試みます。
睡眠中に、この装具により上下の歯列を固定し、下顎の落ち込みを予防することで、いびきが軽減されます。重症のいびきでは、無呼吸症の精査、治療が必要になります。

睡眠時無呼吸症の診療指針

どうしても、やむを得ない治療選択枝としてCPAP療法が選択されます。
通院も、長期間にわたり、出費もかなりかかります。
他院からの転院例の患者さんの中で、当院で再度簡易検査をしたところ、CPAPが不要な患者さんもいらっしゃいました。
当院では、こうしたことを踏まえ、できれば、CPAPを卒業できないか、常に問いかけ続けていくつもりです。
そのためにも、食生活では、糖質制限などを具体的に丁寧に指導します。また、持続可能な運動を推奨し指導します。
必要に応じて、ストレスマネージメント法を指導します。また、リラクゼーション訓練をお教えします。
また、オイリュトミー療法という心身鍛錬を指導したり、ブレインジムという心身の緊張緩和訓練も指導します。
こうした、ライフスタイル全般の改善こそ、大変重要なのです。

睡眠時無呼吸症候群とは

 睡眠時無呼吸症候群とは、文字通り睡眠中に呼吸が止まり、それによって日常生活に様々な障害を引き起こす疾患です。
睡眠時無呼吸症候群の重症度は、AHI(Apnes Hypopne Indez)=無呼吸低呼吸指数で表し、一晩の睡眠を通して、一時間あたりの無呼吸や、低呼吸(呼吸が浅くなる状態)の頻度をもとに診断していきます。このAHIが5回以上認められ、日中の眠気などの自覚症状がある場合、SASと診断されています。AHIが5〜15回が軽症、15回〜30回が中等症、30回以上が重症とされています。

 SASの病態の多くは空気の通り道(気道)が塞がる又は狭くなることによって起こる「閉塞型睡眠時無呼吸症候群(以下閉塞型SAS)」です。

診察をご希望のさい、お電話でのご予約をお願いいたします。

閉塞型睡眠時無呼吸症候群の主な症状と原因

いびきをかく

 いびきは、睡眠中に空気の通り道(気道)が狭くなり、そこを空気が通る時にのど(咽頭)が振動することによって生じる音です。つまりいびきをかくということは、気道が狭くなっている証拠といえます。

なぜ気道が狭くなるのか‥?

 健常人であっても仰向けで寝ると重力により、舌や軟口蓋が気道を狭くしてしまいます。また、眠気という状態では、筋の緊張も緩んでしまいます。

  1. 筋力の低下(加齢)
  2. 舌が重い(肥満)
  3. 顎が後退している、扁桃肥大がある、軟口蓋が長い(形態的問題)といったことでも気道が狭くなったり、塞がったします。
  4. 口呼吸になっていると舌は落ち込みます。

寝汗をかく、寝相が悪い、何度もトイレに起きる‥

閉塞型SASでは、無呼吸の間はいびきが止まり、その後あえぐような激しい呼吸や大きないびきで呼吸が再開するこが特徴です。あえぐような呼吸をすることによって、寝相が悪かったり寝汗をかいたりもします。また、夜中に何度も トイレに起きるといったこともあります。

倦怠感や頭が重い‥

呼吸が止まっている間は、酸欠を起こしているような状態になります。そのため朝の起床時に頭が重いといったことも起こります。休むための睡眠が、無酸素運動をしまっていますから、全身の倦怠感や不眠といったことにも陥ることがあります。

日中の眠気‥

SAS患者さんは、無呼吸から呼吸を再開させる度に脳が覚醒状態になるため睡眠が分散してしまいます。この脳の覚醒は、本人におきたという自覚がありません。しかし脳の覚醒により、深い睡眠が得られなかったり、夢を良く見るといわれるレム睡眠がこまぎれになったりします。7時間ベットに入っていたとしても、SASによって睡眠が分断されていると、睡眠時間が不足しているのと同じ状態になります。

閉塞型睡眠時無呼吸症候群の合併症

睡眠時無呼吸症候群の検査

睡眠時無呼吸症候群の検査の流れ

検査の種類

簡易検査(ウォッチパット)

呼吸の状態や血中の酸素の状態などを測定し、睡眠呼吸障害の程度(AHI)を求めることができます。AHIが40以上で眠気などSASの症状が明らかな場合、CPAP療法の対象となります。AHIが40未満であれば、さらに精密検査(PSG検査)が必要です。CPAP療法後の治療効果判定の検査として行うこともできます。

ポリソムノグラフィー(PSG検査)

専門の検査施設等に入院して確定診断を行います。様々なセンサーを取り付け、実際の睡眠の質(眠りの深さや分断の状態)の評価をします。また、睡眠中の行動異常、不整脈などの評価も行い、他の睡眠障害、合併症の有無について診断します。

ウォッチパット(簡易検査) 睡眠評価装置

 当院で導入しているウォッチパットは、指先に装着したPATプロープにより抹消の血流量を終夜連続的に測定します。これらの信号を、独自に開発されたアルゴリズムで睡眠/覚醒や無呼吸低呼吸指数などの睡眠呼吸障害の診断に必要な情報が得られます。一晩のみの検査で、正確な結果が得られます。

簡単に装着でき、病院・自宅でご使用いただけます

 ウォッチパットは、3つのセンサーを取り付けるだけで睡眠呼吸障害の検査が可能となります。また、セットアップ、データのダウンロード、およびレポート生成の操作も簡単に行えます。

場所を問わず、信頼性の高い検査を提供します

 ウォッチパットの睡眠・覚醒識別機能により、従来の携帯型装置で起こりえるAHIの過小評価を問わず、信頼性の高い睡眠呼吸障害の検査を可能にします。

ウォッチパット 睡眠評価装置

閉塞型睡眠時無呼吸症候群の治療法

CPAP(持続陽圧呼吸療法)装置による治療

CPAP療法は、CPAP装置からホース、マスクを介して、処方された空気を気道へ送り、常に圧力をかけて空気の通り道が塞がれないようにします。

CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)の効果

熟眠感が得られ、目覚めがすっきりします

 CPAP療法を適切に行うことで、睡眠中の無呼吸やいびきが減少します。治療を続けることによって、眠気がなくなる、夜間のトイレの回数が減るといったSAS症状の改善が期待されます。 またCPAP療法による降圧(血圧を下げる)効果の報告もあります。 CPAP療法は、メガネをかけていることと同じで、治療器を使用していなければ無呼吸はなくならず効果がありません。 また慣れるのに2〜3ヶ月かかる場合もあります。 CPAP療法は、検査を行い一定の基準を満たせば健康保険の適用になります。 その場合には、定期的な外来受診が必須となります。外来時に主治医と相談しながら、より良くCPAP療法を継続していただくことが重要です。そのためにも必ず外来にかかるようにしてください。