耳鼻咽喉科ほりクリニック

花粉症について

花粉症は、春のスギ花粉や秋のブタクサが代表的です。
治療の基本は、抗アレルギー剤です。
さらに、症状の強い場合、どう対処するか。
当院では、ステロイドホルモンの入った薬剤(セレスタミンなど)は、1日1回程度の頓服としてのみ勧めたいと考えます。当院では、患者様の希望によって、漢方薬の併用も可能です。漢方薬の効果でステロイド剤の投与を避けられる場合も多いのです。
けれども、漢方では効果の個人差が大きく、体質に合ったくすりが見つかるまで何回かの試行錯誤が必要な場合もあります。花粉が飛散し、症状がつらい期間だけ、症状を抑える薬剤を注意深く併用しながら、食事や生活習慣を工夫しながら根気よく治療することが大切です。

アントロポゾフィー医学から見た花粉症

「アントロポゾフィー医学」は、病気を全身的なバランスの乱れから来るものだととらえ、単なる炎症の抑制ではなく、その炎症を引きおこしている全身のはたらきに目を向けながら治療を行います。

⇒【詳しい説明】アントロポゾフィー医学から見た花粉症

花粉症のお薬

A.抗ヒスタミン剤:鼻水、くしゃみの軽減
1日1回 クラリチン ザイザル
1日2回 アレグラ(ジェネリックあり)ディレグラ タリオン アレロック

B.抗ロイコトリエン剤:鼻づまり、気管の炎症を軽減
1日2回2カプセル オノン(ジェネリックあり)
1日1回就寝前1錠 シングレア キプレス

C.漢方薬、アントロポゾフィー医薬品
漢方薬は、長く飲まないと効果が出ないのでは?という大きな誤解があります。しかし、実際は、うまく適合すると、短期間で効果が実感できます。
眠気など抗アレルギー薬の副作用も軽減できます。
西洋薬の抗アレルギー剤との併用をお勧めします。
食前で処方されることが多いですが、食後すこし時間をおいて内服されても効果はあります。

  • 小青龍湯(しょうせいりゅうとう):鼻水、くしゃみ
  • 越腗加朮湯(えっぴかじゅつとう)、五苓散(ごれいさん):目や耳のかゆみなど
  • 銀翹散(ぎんぎょうさん):のどの痛みや咳などに内服。(胃に負担来やすく、食後微温湯で内服)
  • 黄芩湯(おうごんとう):副鼻腔炎、膿性鼻汁など
  • Absinthium/Resina Lacries D3(ヨモギの成分):軽症の眼のかゆみ


D.頓服として併用する薬剤
頓服(症状の強い時に、一時的に服用する薬)として、セレスタミンがあります。成分に、抗ヒスタミン作用の成分が含まれていて、日中に飲むと眠くなる方が比較的多いので、1日1回就寝前が基本です。重症の場合の特例として、副作用が軽い場合一定期間に限って1日2回内服することもあります。

E.外用薬
点鼻薬
ステロイド剤:鼻の炎症を軽減のために継続して使用
1日1回のものと、1日数回のものがあります。
液体のタイプ   1日1回 ナゾネックス アラミスト 1日2回 フルナーゼ
粉の噴霧タイプ  1日1回 エリザス
血管拡張剤:鼻のつまりの一時的な軽減のために頓服的に使用
夜間つまりで苦しい時に楽にしてくれます。ただし、連用するとかえってつまりが強くなるので、使用には注意が必要です。
トーク(塩酸トラマジリン)

点眼薬
基本となる点眼薬:リザベン パタノール アレジオン(コンタクトと併用可能)
症状の強い時に使用するステロイドを含有する点眼薬:フルメトロン(眼科での診断を受けて処方してもらってください)

F.その他、症状に応じて使用する薬剤
副鼻腔炎や咽頭炎:抗生剤 クラリシッド(クラリス)メイアクト オーグメンチン ジェニナック
咳がひどいとき:アスベリン フスコデ
夜間に強く、時に呼吸困難感などがある気管支炎:テオドール(気管支拡張剤)アドエアー、レルベア(吸入器)
痰をキレやすくする:ムコダイン、鼻の奥(上咽頭)のかゆみや痛みにも有効なことがある。
のどの痛みに頓服として:スルガム(消炎鎮痛剤)
花粉症に伴う耳や皮膚のかゆみ:リンデロンVG軟膏
うがい:アズノールうがい液
トローチ:SPトローチ

アレルゲン免疫療法

アレルギーの原因であるアレルゲンを少量から投与することで、体のアレルゲンに慣らし、症状を和らげる治療法です。
原因となるアレルゲンを用いて行う治療法のため、まず原因となるアレルゲンを確定する確定診断が重要です。アレルゲンの投与ほうほうにより「皮下免疫療法」や「舌下免疫療法」などがあります。

  • アレルギー症状を根本的に軽減させ、長期にわたり症状を抑える可能性のある治療法です。
  • 治療は長期間(3~5年)かかります。
  • アレルゲンを投与することから、局所的なアレルギー反応がおこるおそれがあり、ごくまれに全身的・重篤な症状が発現するおそれがあります。
  • すべての患者さんに効果が保証されるものではありません。

花粉症の治療についてひとこと

西洋医学的治療で処方する医薬品は、どこの耳鼻科でも、大きな差はありません。

  • 抗アレルギー剤
  • 抗ヒスタミン剤
  • 抗ロイコトリエン剤
  • ステロイド含有抗ヒスタミン剤

大切なのは、一人一人の体質や特有の病態に配慮しつつ、細やかなオーダーメードの治療を組立てることです。 代表的ないくつかの視点を紹介いたします。
 
  寒がりで舌が比較的白い。舌がぼってりしている:→小青竜湯
  舌が、黄色みを帯びている、便がややねっとりしている。鼻のつまる傾向:→黄芩湯。当院では、五苓散を併用して効果が出ている例が多いです。
  舌の先が赤くなっている。花粉に伴うのどの痛み、咳:→銀翹解毒散(花粉の発症直後に服用すると、その後が楽になりやすい。花粉症の悪化時にも、いきなり消炎鎮痛剤や抗生剤を多用する前に、まずこの薬で様子を見ます。)
  花粉症によって引き起こされたアレルギー性結膜炎のかゆみ:→杞菊妙見丸、Absinthium/Resina Lacries D3(ヨモギ)
  のどの過敏、せき込みやすい傾向:→半夏厚朴湯
 

心療内科的アプローチ

緊張する時や、感動した時には呼吸がさまざまに変化します。呼吸と感情が密接に結びついていることは、どなたにも理解できることです。
 
  呼吸器の障害としての花粉症にも、感情面の配慮が必要となります。花粉症や喘息の患者さんを診ると、呼吸が吸気に偏りすぎていることが多いのです。ですので、ゆったりとした呼吸を心がけ、息を吐くことが重要です。
 
 花粉症の方は、感情面でもストレスに抑圧された傾向であることが多いので、まず自分の感情をしっかり自覚することが必要です。そして、時には、ちゃんと、自分の感情をはっきりと吐き出して表現しましょう。 ため込んだ感情は、花粉症の悪化要因になります。
 
  ほりクリニックでは、保険診療の一環として心療内科的アプローチも行っております。
 

20分で結果がわかるアレルギーの検査

「イムノキャップ ラピッド」(鼻炎・ぜんそく)
一度の通院で患者さんとともに結果を確認して治療を進めることができる便利なアレルギー検査です。
測定項目は、ヤケヒョウヒダニ、ゴキブリ、ネコ皮屑、イヌ皮屑、スギ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギの8項目です。

こんな方に

指先から血液を一滴採って検査アッセイに垂らします。その場で結果が分かるので、医師とその後の治療方針や、生活上の注意などを相談できます。小さなお子様からお年寄りまで実施可能で、忙しくてなかなか来院できないビジネスマンにもお勧めの検査です。