他の病院で「異常なし」と言われた症状もご相談ください
当院には「他の医療機関で異常なしと言われましたが・・・」と言って来院される方が多いです。
検査で異常が出ない疾病も多いので、ある意味、そこからが医師の本領が試される場なのかもしれません。
こうした検査ではわかりにくい代表的な病気が、耳鳴症や耳管開放症などです。治療法は人によって様々ですが、多くの病気がストレスの影響を受けると考えており、心身両面を考慮して診断と治療を進めていきます。
基本的には、それぞれの患者さんにあった治療を、患者さんご本人の希望、経済的、社会的、心理的な背景を考慮して、患者さんに無理のない様に進めていきます。お薬に関してはご希望を伺ったうえで、漢方の処方をお勧めすることもあり、また食生活の改善はとても大切です。難聴でもメタボな食生活の影響がみられることが知られています。運動習慣や睡眠習慣、瞑想習慣なども、希望と必要に応じて指導しています。
当院の治療方針は「統合医療」と呼ばれる考え方に基づいています。自由診療(自費診療)としての代替医療も、ご希望に応じて選択できます。カウンセリング(自律訓練法の個人指導や、ストレスマネージメントの指導が中心です)から各種療法を行うセラピストとチームを組んで進めていきます。
「統合医療」は、近代西洋医学と相補(補完)・代替療法や伝統医学等を組み合わせて行う療法であり、多種多様なものが存在します。下記のリンク先では、各種相補(補完)・代替療法や伝統医学に関して、現時点でわかっている科学的な情報を分かりやすく紹介しています。ご参照ください。
*全人的医療、ホリスティック医療などは、同じ意味で普及しています。
様々な症状に対応する病院間連携
睡眠時無呼吸症の在宅検査装置、耳管開放症の耳管機能検査装置を備えております。その場で結果の出るアレルギーの血液検査もご利用いただけます。一方、病気によっては、正確な診断のため、緊急血液検査や、CTやMRIなど大型の画像診断装置による撮影が必要な場合も少なくありません。当院からわずか100メートルほどのところにある、東京蒲田病院と病診連携を行っており、当院からあらかじめ予約を入れた上で、そのまま東京蒲田病院に行って採血やCT検査をしていただくことができます。検査結果・撮影画像は日をあらためることなく、当院に戻ってすぐに見ることができます。
心療内科的観点から症状の根本にアプローチ
病気と、病気が引き起こす症状は、人間のこころの営みと密接につながっています。特に、呼吸器と循環器の症状は、ストレスに対する無意識の反応や「感情のくせ」(ものごとのとらえ方の傾向)により大きく左右されます。例えば耳管開放症、めまい、耳鳴りなどは、症状だけに注目して治療を行うのではなく、まずその方の性格やものごとの考え方、ストレスに対する反応、生活習慣などを知った上で治療を始めることがとても大切です。
治療は医師が患者に対して一方的に行うものではありません。患者さんが自分自身をよく知り、自分の心身の現状に素直に向き合うことから始まるのです。病気になるのも、病気を治すのも、患者さん自身の中から起こってくるものなのです。当院では、心理検査「SDS(自己評価式抑うつ性尺度)」「STAI(状態不安・特性不安検査)」の実施、個別カウンセリングなど、心療内科的な治療を、保険診療で行っています。また、必要に応じて、あるいは、希望に応じて自律神経機能検査(HRV)と抹消血流分析(APG)を約3分間、脈拍を検査して無料で評価させて頂いています。
保険点数・・・カウンセリング:初診の場合、通常の初診(成人)282点に、心療内科初診110点が加算されます(再診の場合:73点+80点、心理検査:80点です)。
カスタムメイド可能な漢方処方
当院では、冷え性、立ちくらみ、めまい感、耳鳴、耳の多様な不快感、のどの異物感、気になる後鼻漏などの身体症状、自律神経失調症、更年期障害などに伴う不眠などに、その患者さんの体質に合った漢方を処方させていただきます。
漢方は、一般の薬に比べて、薬の選択に際し体質の見極めの手間がかかりますが、体質に合った処方を見つけだすことで、いわばあなたに適切な「カスタムメイド」の治療薬を見つけることが出来ます。
コロナ蔓延時代にふさわしい免疫機能の向上に向けたサポート
耳、鼻、のどの慢性疾患なども、免疫機能のバランスがくずれたことによるものです。自律神経や免疫機能のバランスを整えるためには、睡眠や運動などの生活習慣の⾒直しが必要です。これまでと同じ⾷⽣活、⽣活習慣を続けたままで、薬だけで病気を治そうとしてもうまくいきません。
当院では、症状自体の軽減や治癒を目指すのはもちろんの事、必要に応じて⽣活全般についてお話を伺って、アンバランスな食習慣や生活習慣を改善し、より健康的な方法への転換をサポートしていきます。また、当院では、行動医学の視点に立って、瞑想やヨガ、体操などの指導を行う場合もあります。