◆慢性の鼻閉
ダニなどに反応する通年性アレルギー性鼻炎の方など、鼻閉によりいびきの悪化を見る場合もあります。また、鼻を左右に分ける鼻中隔という軟骨が生まれつき歪んでいて、片方の鼻腔がかなり狭い「鼻中隔湾曲症」の方もいびきになりやすいです。
◆アデノイド(腺様増殖症)と扁桃肥大
アデノイドは、扁桃腺の一つで、鼻の奥、つきあたりの上方にあるリンパ組織です。5~6歳でピークになりますが、咽頭扁桃(いわゆる扁桃腺)とともに大きいままで、様々な病気の原因となります。たとえば、いびきが強くなり、睡眠時無呼吸症になったりします。慢性の扁桃炎は、病巣感染と言って、皮膚炎や腎炎や関節リウマチなどの原因になることが知られています。病巣感染では、扁桃に起きる炎症自体では、自覚症状はほとんどないことも多く、臓器にまで進行して初めて原因であることが判明し、手術的に扁桃を摘出することで、2次的な病気の改善が認められることがあります。
◆肥満
気道の広さは粘膜の厚さが影響します。健康的な食事で減量することによって粘膜の厚さも変化しますので、いびきの軽減には、減量がとても重要です。
うつ病に体格指数 (BMI)が30以上の肥満が重なると、認知機能が低下し、脳構造にも変化が起こることを、国立精神・神経医療研究センター (NCNP)がはじめて明らかにした。 体重をコントロールすれば、うつ病患者の認知機能や脳形態にプラスの効果をもたらす可能性があるという。
体重が10%増加するとAHI(1時間の無呼吸と低呼吸の合計回数)が32%増加します。一方、10%の減量によって、AHIは26%減少することが推測されています。
◆職業的なリスク
睡眠時無呼吸症候群になると、十分な睡眠がとれないために日中に眠気に襲われ、居眠り運転による交通事故を起こしやすくなります。 調査によると、交通事故を起こす確率は、病気でない方よりも約7倍多いといわれています。
◆飲酒
アルコールを飲むと、いびきが悪化することは広く認知されています。飲酒により、心臓から全身に送られる血液が多くなり、一方で、心臓に戻る血液はうっ滞します。この結果、鼻腔や咽頭の粘膜は厚くなり、結果的に気道が狭くなってしまいます。当院では、定期的に体重、BMI、体脂肪率などを測定し、食生活(糖質制限)や運動(インターバルウォーキング)などのアドバイスを行っています。
◆喫煙
喫煙は、血流を障害し、いびきを強くします。当院では、禁煙外来で積極的に禁煙をサポートさせて頂きます。
◆運動不足
以前は、院長も強いいびきでした。ダイエット、めい想、ハタヨーガ、呼吸法で心身安定などの取り組むことで、強いいびきから解放されました。ストレッチやヨーガ、インターバル速歩などを推奨しています。
◆睡眠障害
いびきにより、睡眠を障害されると、健康度が大幅に低下します。