コレステロール値、低いことこそ要注意。
脳と体を健康に保つ食事とは?―動物性+植物性たんぱく質で整える心と体
日々の食事は、単に体をつくるだけでなく、心の安定や思考力にも大きく影響しています。今回は、精神科医・和田秀樹先生の考え方をベースにしながら、動物性・植物性たんぱく質の両面から、脳と体を健やかに保つ食事について解説します。
■ 前頭葉と心の安定を支える「神経伝達物質」
脳の前頭葉は、
- 意欲
- 判断力
- 感情コントロール
を担う重要な領域です。
その働きを支えるのが神経伝達物質です。
- ドーパミン:やる気・報酬
- ノルアドレナリン:集中力
- セロトニン:感情の安定
特にセロトニンは、「幸せホルモン」とも呼ばれ、
- 不安を和らげる
- 衝動を抑える
- 気分を安定させる
働きを持ちます。
不足すると、
👉 イライラ・怒りっぽさ・抑うつ状態
につながる可能性があります。
■ 幸福感は「脳内環境」で決まる
私たちはつい、幸福を
「お金・社会的成功・環境」で考えがちですが、
実際には
👉 脳内のバランス(特にセロトニン)
が大きく左右します。
どれだけ恵まれていても、
セロトニンが不足すると不安を感じやすくなる。
逆に、脳内環境が整っていれば、
日常の満足度は自然と高まります。
■ セロトニンを作る栄養素とは?
セロトニンの材料は
👉 トリプトファン(必須アミノ酸)
これをしっかり摂ることが、心の安定の土台になります。
■ 動物性たんぱく質の役割(肉・魚・卵)
トリプトファンを豊富に含む食品として代表的なのが
✅ 肉(牛・豚・鶏)
✅ 魚
✅ 卵
これらには
- 良質なたんぱく質
- ビタミンB群(神経機能に重要)
が含まれ、セロトニン生成を効率よくサポートします。
さらに脂質に含まれるコレステロールは、
- 細胞膜の材料
- ホルモンの材料
- 神経伝達の安定
に関与し、
👉 脳内環境を整える重要な要素です。
■ コレステロール=悪ではない
従来は「コレステロール制限」が重視されていましたが、
👉 2015年、厚労省は摂取上限を撤廃
現在は
- 摂りすぎには注意
- しかし極端に避ける必要はない
という考え方に変わっています。
むしろ不足すると
- 免疫低下
- ホルモンバランスの乱れ
につながる可能性があります。
■ 植物性たんぱく質の重要性
一方で、見落としてはいけないのが
👉 植物性たんぱく質
です。
✅ 大豆製品(豆腐・納豆・味噌・豆乳)
✅ ナッツ類
✅ 穀物(特に全粒穀物)
これらにもトリプトファンが含まれており、
さらに以下のメリットがあります。
■ 植物性たんぱく質のメリット
① 腸内環境を整える
→ 腸は「第二の脳」と呼ばれ、セロトニンの多くが腸で作られます
② 炎症を抑える
→ 慢性炎症はうつや認知機能低下と関連
③ 脂質バランスが良い
→ 心血管リスクの調整に役立つ
④ 持続的なエネルギー供給
→ 血糖値の安定 → 気分の安定にもつながる
■ 動物性+植物性の「バランス」がカギ
重要なのはどちらかに偏ることではなく、
👉 両方をバランスよく取り入れること
です。
理想的なイメージ
- 主菜:肉または魚
- 副菜:大豆製品(納豆・豆腐など)
- 主食:精製されすぎていない穀物
これにより
- セロトニンの材料が十分に確保される
- 腸内環境が整う
- 脳と体の両方が安定する
という好循環が生まれます。
■ 実践ポイント
日常生活で意識したいポイントは以下です。
① 毎食にたんぱく質を入れる
(肉・魚+豆製品を組み合わせる)
② 極端な食事制限をしない
(脂質・コレステロールも必要)
③ 腸を意識した食事
(発酵食品+食物繊維)
④ 「美味しく食べる」ことも大切
(食事の満足感自体が幸福感につながる)
■ まとめ
脳と心の健康は、食事によって大きく左右されます。
- セロトニンが感情の安定を支える
- その材料はたんぱく質(動物性+植物性)
- コレステロールも重要な役割を持つ
そして何より大切なのは
👉 「制限する」のではなく「整える食事」
です。
ほりクリニックより
「気分が落ち込みやすい」「イライラしやすい」といった症状の背景には、
栄養バランスの乱れが関与していることもあります。
当院では、生活習慣や食事の観点からのアドバイスも行っています。
気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。





